2021-02-01から1ヶ月間の記事一覧

廃れた作戦は技術力が低下する――送りバント成功率の推移②

前回の記事では、状況次第で得点確率を高め得るほどにバント成功率の高い「バント職人」野手が残っているNPBと異なり、MLBでは、送りバントの企画頻度が低下するにつれ、バント成功率も低下し、送りバントがますます「見合わない」作戦になっていることを説…

廃れた作戦は技術力が低下する――送りバント成功率の推移①

無死一塁からの送りバントはむしろ得点期待値を低下させるという理由で、MLBにおいて送りバントが死滅化しつつあることは、既にこのブログで何度も触れてきた。では、このように送りバントが絶滅危惧種となりつつある中、成功率はどのように推移してきたのだ…

野球観戦のTIPSとして・・好不調の統計分析(第二幕:チームの連勝連敗)

前回記事では、打者の打撃成績の好不調の波についてみた。本日は少し目線を変えて、チームの連勝連敗のデータについてみてみよう。 6連勝・6連敗以上は年に一度あるかどうかの大型連勝・連敗 まず、単刀直入に1950年以降のNPB各球団の連勝・連敗の記録を集計…

野球観戦のTIPSとして・・好不調の統計分析(第一幕:打者の好不調)

今日のロッテとの練習試合での惨敗に気を弱くしたつもりはなく、シーズン前からネガティブに聞こえるかもしれないが、打者の好調不調やチームの連勝連敗の波が気になることがある。今回は、実際の成績データと、想定される打率・勝率に応じ、ランダムに打撃…

せめてネット上で日南観光を味わってみた件

筆者は、例年この時期には日南キャンプを見学しに行っている。特にサインをねだるでもなく、ひねもす野手を中心として期待の若手の練習ぶりを観ては、勝手に期待を膨らませている。去年のキャンプには駐米スカウトに就任したエルドレッド氏が来訪され、駆け…

クロン選手が「当たり」の場合、カープの4番は誰でいくべきか(Excelを使って打順論を分析してみた件)【付録】

今回の記事は無味乾燥で申し訳ないが、今回の一連のシリーズ記事(第1回・第2回・第3回)で使ったExcelシート(打順の組み方と得点期待値との関係試算)の考え方・前提について整理する。 基本的な計算方法は、まずはイニングの先頭打者のパターン毎(=先頭…

クロン選手が「当たり」の場合、カープの4番は誰でいくべきか(Excelを使って打順論を分析してみた件)③

前回までの記事では、仮想のケースに基づき、高打率打者、長距離打者の打順と得点期待値との関係について試算した。今回は、もう少し現実のケースに引き付けて、クロン選手が「当たり」だった場合、クロン選手と鈴木選手のどちらが4番であるべきか、占ってみ…

クロン選手が「当たり」の場合、カープの4番は誰でいくべきか(Excelを使って打順論を分析してみた件)②

前回記事では、全員の打撃成績が均質な仮想チームに長距離打者、高打率打者を1人ずつ加えた場合について試算すると、長打力の高い打者は中軸に、打率の高い打者は上位に据えるのがベスト、との結果となることを説明した。本日はもう少し前提を複雑化させ、仮…

クロン選手が「当たり」の場合、カープの4番は誰でいくべきか(Excelを使って打順論を分析してみた件)①

プロ野球がキャンプインした。球春到来である。 各球団ともコロナ禍で新規獲得した外国人選手の入国が遅れている中、カープが獲得したクロン選手は、年初には日本入りを果たすというファインプレーを成し遂げ、キャンプインから姿をみせてくれている。それば…

火消し屋と「防御率詐欺」の正体に迫る②

前回記事では、優れた投手ほどいわゆる「防御率詐欺」に陥りやすく、実際、救援投手の過半は「防御率詐欺」に該当することを説明した。また、救援投手の「引継走者生還率」は、ごく相対的な傾向として奪三振率が高く、WHIPが低いほど低くなり易いものの、こ…